amazon.co.jp
「
ぎんぎつね」は一言で言えば、
『普通の人には見えない存在が見える主人公の日常を描く神社系ヒューマンドラマ(?)』
ですが、ともかく観てるとモフりたい、ひたすらモフりたい、そんなアニメです。
女の子もかわいいのですが、萌え系のかわいさではなく素朴なかんじがします。表情が生き生きしていて、ほのぼのかわいいと言いましょうか。神様の使いである神使(しんし)が色々登場するのですが、これが萌えどころといえば萌えどころでしょう。
タイトルにあるとおり、主人公・冴木まことの生まれた神社の神使を務める銀太郎がおキツネ様なのですが、従来のアニメや漫画で描かれるキツネ像(例えば痩身、ドS、ひねくれ者など)からはだいぶ離れた造形になっており、モフモフマッチョという誰得なかんじになっております。
誰得って私得だよ! そんな人間が山のようにいるからこそのアニメ化だとも言えます。
ああ、モフりたい。神使なので動物アレルギー持ちが抱きついても大丈夫そうなのがまたGOOD。
まあ出てくる神使が皆ラブリーなのです。
話の内容としては、見えざるものが見えてしまうことから起こる周囲との摩擦、思春期を悩みながらも精一杯生きる主人公たちが、時間の流れの違う者たちとの交流の中でどういう成長を遂げるのか、が、今のところ主題なのかな、と思いながら見ています。
今回初登場キャラが、重い。
夏目友人帳の夏目が藤原夫妻に出会わず成長したかのような、と言えばお分かりの方もおられるやもしれません。神尾悟はそんな暗い過去を背負っています。
両親が事故で亡くなり、宮司である祖父が彼を跡取りとしてかわいがってはいたが他界し、欲深いおば家に世話になる・・・という、かなりヘビーな家庭環境です。素振りぐらいさせてやれよ。
仮におばが実家を乗っ取ったにしても、神社の遺産とか、宮司が独占できるもんなのでしょうか。勝手なことをしていたら氏子が黙っていないと思うのですが、そこんとこはどうなんでしょうか。
ともあれ、悟はおじいさん亡き後、神使・ハルだけが心の許せる存在だったのだろうことは想像に難くありません。その存在を置いて生まれた神社から離れてゆくのはいかほどの覚悟がいったことでしょうか。幸いというか、ハルは悟にべったりなのでまことの神社にもしっかりついてきているので、彼が完全に孤独に陥ることは今のところないのですが。
もし悟の一人暮らし計画が上手くいったとしても、それからの彼の人生には影が付きまとうような気がします。逃避の果てには今より深い孤独があるような。だから、これから主人公がどう考え、どう動いて周りを好転させてゆくのかが気になるところです。